On the right page.3

何にだって、限度はある

ただでさえ疲れた身体に鞭を打つのは

普段なら絶対に勧めないけど

これだけは行きたいと、僕の希望も聴いてもらった


大阪にもオープンマイクはあるはずだと

事前に調べて君に送っていた


県外で、ポエトリーリーディングするのは初めてだし

君もこんな形で歌うのは、初めてだろう


ホテルから出る前に

「歌う前にさ、あれ言ったらどう?」

君の好きなアーティストのセリフを借りて

真似てみてから、すぐに謝った

「みんなそれよく言ってるから大丈夫ですよ」

そう言われても内心ヒヤヒヤしていた

もちろん、君がそれを口にすることはなかったけど


お店の中は、常連らしい人で満員だった

しまった!聴くだけかと焦ったけど

ちゃんと出番を用意してくれて、ため息を吐いた

ライブセットと客席が殆ど同じ広さで

この近さが好きだなあと思った


演奏するひと歌うひと、みんな上手くて

しかも、選曲がとても良かった

耳馴染みのある曲で、どこまでも盛り上がれる

家の近くに、こんな場所が欲しくなった


僕らの出番はあっさりやってきた

君は、小説の朗読とamazarashiを1曲

僕は、僕の詩を朗読する

朗読なんて物珍しいと、視線を一身に浴びたせいで

観客を見る余裕は持とうとしても持てなくて

君の堂々さに反して、情けないなあと反省した


ついに、明日だ


君の心が

その声に乗って

その姿で

ありのまま

誰の心に届く瞬間が、もうすぐ訪れる


誰って、誰より僕だろうけど。


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A recollection with you

カフェ“ポエム” since 2010.11.27

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