こんばんは、祐月です。
ART・PORTE様主催 DREAMERS ART 〜 時 〜 time の会期が無事に終わりました。
DREAMERS ART 〜 秘密 〜 の解説スペースで、出展のお誘いがあったのが、およそ半年前。内心、飛んで喜んだもんです。ただ、僕の個展が終わった日から1年後、同じ日に同じ場所で、このグループ展が始まったことについては、どうしても運命のイタズラだと感じずにいられません。無理矢理にでも、あの日筆を折ろうとしたけれど、へし折れなくて良かったなあと、今は思っています(苦笑)
あとねえ、やっぱり僕にとって鹿児島は特別な場所なんですよ。言わずもがなな部分はここではあえて言いませんが、「ただいま!」って、何の気兼ねもなく言えて、「おかえり!」と迎えてくれるこの場所を僕は愛しているし、愛されているなあと。生まれの故郷でも育ちの故郷でもないけれど、僕にとっては世界のどこよりも、本当に一番の故郷です。
鹿児島のみんな!愛してるぜ!照
さてさて。柄にもない言葉はこの辺にして、作品の解説をしましょう。
今回のテーマは、グループ展のタイトルにもあるように「時」でした。テーマから、色々と言葉遊びや連想ゲームをしました。
例えば、
・時→time→待つ(野球用語)とか、
・時→time→タイ→hold me tight / 私を抱きしめて
→ム →夢 みたいに分解してみたり
・時を自然で表現するには…
→(自然)光→水平線・地平線,早朝・夕刻をどう組みわせるか。
・時を感じられる場所は?
採用したものしなかったものは、もちろんあります。全部乗せちゃうと、伝えたいことがブレかねないので、こればっかりは止むなしです。
制作する上で、悩んだのは裏設定でした。時の「流れ」というのを、僕は無意識に大事にしています。それは僕の表現が、イマ目の前にあるくらい鮮明で大切な記憶でありたい、という願いみたいなものだから。おかげで僕は、過去の自分の詩を全て見返す作業もしたわけです。そうして決めたのは、この作品は連作にする、ということでした。
いつ、どこからの連作かは、今は皆さんのご想像にお任せします。
今作のタイトルは、—約束—です。
副題を2つ用意して、写真はそのままに、物語は最終日にフュージョンするという手法にしました。その副題は、sending / receiving です。直訳すると、送る / 受け取る ですね。約束ってメールみたいに送受信するものではありませんが、言葉として送ったり受け取ったりはしますよね。
皆さんは、幼いころの約束って覚えていますか?
そのとき目の前にいる大切な誰かと、叶うかどうかなんてどうでもよくて、イマを宝物のように残しておいた「約束」の言葉。きっともう記憶の彼方だと思いますし、覚えていたとしても、どうして交わしたのか理由まで思い出せるひとは、そう多くはないでしょう。
では、幼いの定義をすこし変えてみます。
そのときは何の気もなかった関係性が、時間が流れていくにつれて段々と深まってきて、大切なひとになっていく。交わした言葉、積み重ねた時間がちゃんとあるのに、何かが原因で離ればなれになったこと、人生で一度はあると思います。物理的な距離がどうにもならなかったり、ひととして未だ子供だったせいで相手を傷つけてしまったり。
約束を交わした大切なひとがいる。
これは、約束を受け取った方が、そのひとからもらった大切な言葉を、ふと思い出してしまった物語です。
先に、これは「連作」です、と言ったことに、もう少しだけ付け加えておきます。
イマの僕の表現、写真に詩をつけるスタイルがあるのは、鹿児島のみんなのおかげです。カメラを手にして写真の何も知らなかった7年前、初めて、自分の表現を展示しようと思えたのも叶えられたのも。昨年、個展をしたことも、このグループ展に参加できたことも。
すべては、鹿児島のみんなと巡り逢えたおかげです。本当にありがとう。全部連れて、ちゃんと幸せな物語にしていくからね。楽しみにしていてね。
故郷の温もりに想いを馳せながら
カフェ“ポエム” 店主 星乃 祐月
ART・PORTE企画展 DREAMERS ART 〜時〜 time
絵画・イラスト・写真等、表現ジャンルを問わず、「時」にまつわる作品グループ展です。
会期は、終了しました。
・会期 2/18 tue.-2/23 sun.11:00-19:00
最終日のみ、17時まで。
・会場
Gallery POLANCCA
鹿児島県鹿児島市名山町8−8 Little Bird 3F&4F
Special Thanks
本作品に関わってくださったすべての皆様へ。