Diary

⦅※2/3追記⦆

あけましておめでとうございます。

えーと、お知らせです(_ _)


2025年最初は、こちらに出展します。この企画展は、「時」から連想されるものをテーマとした作品を展示するグループ展です。

昨年の個展から1年。まさかまた、大好きなこの場所で、自分の作品を展示させて頂けることをとても嬉しく思います。お声掛けくださった、ART・PORTE主宰の星羅さんはじめ、ご協力頂いた皆さんに、この場を借りて感謝申し上げます。


今回、人生初のサイズで展示するので、とてもどきどきしています。作品には、物語として、詩を書き下ろしましたので、併せてご覧ください。また会期中、展示に関連するスペースが開かれると思います。きっとコメンテーターで出演するハズなので、そちらもお楽しみに。


—在廊日程—

2月18日(火) 17時〜19時

2月19日(水) 終日

2月20日(木) 16時頃まで外出します。18時前には撤収します。

昼食などで外出することもありますので、お越しの際は、ご連絡頂けるとありがたいです。


皆さまとお会いできること、こころより楽しみにしています。


ーART・PORTE企画展 DREAMERS ART 〜時〜 timeー

会期 2024年2月18日(火)〜23日(日) 11時から19時

   ※最終日のみ、17時まで

会場 GALLERY POLANCCA 

   鹿児島県鹿児島市名山町8−8 Little Bird 3F-4F

   

   2Fの喫茶にて、珈琲・お菓子など頂けます。

   とても美味しいので、鑑賞のお供にぜひ。


本展は、グループ展です。

ぜひ皆さんの作品と合わせてお楽しみください。


2024年の年の瀬、いかがお過ごしでしょうか。

僕はといえば、いまごろ新居で、年越し天ぷら蕎麦でも食べているはず。海老天か、かき揚げか、あるいはその両方か。両方だったらかなりの欲張りだね。2年ほど過ごした場所を離れることになるなんて夢にも思ってなかったけど、いまの場所はそれなりに気に入っています。


今年の僕は、これまで生きてきた中でも一番苦しい年でした。どこまでも真っ暗闇で、何度自問しても答えは出なくて。自分だけで生きていけないことも、痛いくらい。いま生かされている理由も、ものすごくたくさん考えた。誰かを頼っても良いこととか、溜まりに溜まったこころのしこりの取り方とか。何もかも自分の手から溢(こぼ)れて失ったような気がしているけれど、手のひらに残った雫のような、欠片のようなものがあって、この正体は何だろう、とか。あるいはそんな中でも、自分にとって大切なものを改めて確認したりとか。


生きていれば、色々な答えは出てくるのかな。


すくなくとも、いまの僕はこれからの僕を幸せにしてやりたい。でも、どうしたらそうなれるのか見当もつかないから、皆の考えを借りたいし、助けて欲しい。そうして、ちゃんと返せる力をつけて、新しく積み重ねた色々なもので、皆を幸せにしていける世界にしたい。

理想論かもしれない。

けれど、僕はそうありたい。どうせ泣くなら嬉し泣きが良いし、どうせ笑うなら愛想笑いより抱腹絶倒が良い。それでやっと、これまでの人生がすこしは報われる気がする。


うむ。自分語りが過ぎたな(苦笑)


あ、そうそう。カフェ“ポエム”のオリジナルブレンド「初恋」が、2年ぶりに戻ってきました!

2024版は、2022版と比べてすこし大人の落ち着いた印象の味になりました。僕の所感は、白ワインやシャインマスカットです。エスプレッソ、ドリップ、フレンチプレスで飲んでみましたが、どう飲んでもやっぱり美味しい。届き立てホヤホヤが一番香り高く美味しいので、試してみたい方はご連絡ください。


さて、2025年まであと15分。君はどんな想いを馳せますか。

僕は、皆の幸せを願っています。初恋を飲みながら。


カフェ“ポエム” 店主 星乃 祐月

       店員 星乃 詩歩

僕はいま、自分で淹れたカフェラテ(on MONIN Cherry Blossom)を飲みつつ、ローソンのチョコチップスナックをつまみながら、この文を書いています。詩歩にバレたら怒られそうだなあ。

さてさて、カフェ“ポエム”は、2024年11月10日で13周年を迎えました。迎えたから何か変わりがあるかと言えば、特にないんですけども。と言うか、いつもとおなじ雰囲気で、皆さんを迎える場所であり続けたいから、なんですけども。


変わったことと言えば、自分がつくるものへの向き合い方、かもしれません。


僕がこれまで、自分がつくった詩や写真を積極的に外に出して来なかったことにも絡んできますが、それは、自分のつくるものが、誰かとの記憶であって、アートと言うにはあまりに個人的なものだと考えてきたから。グループ展に自分のつくったものを出す度に、得体の知れない違和感は増していくばかりで、戸惑いに支配されることさえありました。そこから救い出してくれるのは、僕の表現を見たひとたちからの“言葉”でした。先にInstagramのストーリーにも書いた通り、自分を「アーティスト」と言うには烏滸(おこ)がましいと思ってきたし、それでも良いかなと思えるようになったのも、みんなの“言葉”のおかげです。

僕がアーティストとしてあるために、どれひとつ、これからも妥協するつもりはないし、これまでにない形をずっとつくっていくし、そうやってみんなをアートの世界に引き込んで楽しませたいと、心の底から思っています。きっと、これから僕がやろうとしていることは、もれなく現実を、みんなを巻き込んで、数年掛けて書き上げるであろう壮大な物語になります。


もちろん、超絶美味いオリジナルブレンド「初恋」を添えてね。


最近、やっと、自分の幸せに目を向けられるようになったんですよ。何をすれば、自分は幸せになれる(いられる)んだろうって。偽善に聞こえるかも知れないけど、僕がつくる色々が、みんなの幸せになれること。そのためには、たくさん頑張らなきゃね。

これからグループ展に参加することは、減ると思います。アーティストである以上、自分の価値を失いたくないから。主催側として、出展作品を集めるのがとても大変なことはわかるけれど、場を埋めるためだったり、知人友人が集まって語らうだけであって欲しくない。ちゃんと(僕だけでなく他のアーティストさんの)作品と向き合ってもらえる展示であって欲しい。


作品は、つくって終わりじゃないからね。


昔、お世話になっていたひとに言われた言葉があります。

「自分の価値は、自分で決めろ。絶対に下げるな」

これは地元で、僕がコーヒーを売っていた頃の話です。ここで言う価値は、言わずもがな、売値のことですが、そうだなあといまでも思います。割引なんてしたら、僕に豆を卸してくれるマスターにも失礼だし、僕はそのお店の誇りも一緒に提供してるんだと。これを僕に置き換えて言えば、僕の表現に「誰か」は欠かせない。その「誰か」に失礼にならないように、そのひとの持っている表現を最大限に引き出して、そこに作品としての想いも乗せていく。

これから何かをつくる上で、みんなに色々お願いすることがあると思います。突拍子もないことかもしれない。けれど、ちゃんと良いものにするから、力を貸してもらえると、とても嬉しいです。


うーん。なんだ、これ。

やけに偉そうだな、、笑


14年目のカフェ“ポエム”は、表立った活動は決して多くないかもしれません。お休みするという意味ではありませんが、大きく動くための準備期間になると思います。前にもこっそり言ったけれど、僕でさえ全貌が見えてないからね。


肌寒さが日に日に増してきましたね。僕は、もうタートルネックとハンドクリームが欠かせません。みなさんも、どうかご自愛ください。


秋雨の匂いに、すこしばかりの寂しさを覚えて。

カフェ“ポエム” 店主 星乃 祐月

【はじめに】

ここには、企画展「Hide and Seek」に含んだギミックの種明かしを書いていきます。

ネタバレ待っての人は、見ないでね。


さてさて、「秘密の言葉探し」は、会場で解くのも去ることながら、フォトブックだけ見ても簡単には解けないように作りました。でも、ロジックが分かればツルッと解けちゃうんですけどね…。ただ、このギミックは、全会期通してわずかに2人しか正解に辿り着けなかったということで、やはり激ムズだったことに変わりないでしょう。


正解に辿り着くためには、まず、4編の詩のどれにギミックが含まれているのか、から解き明かさないといけません。これはもう素直に、「こたえ - Answer - 」です。

何故、最後かは単純。4編目の撮影後、詩を書くときにこのギミックを思いついたから。これじゃ、手前の3編にギミック乗せようがありません。


では、「こたえ - Answer - 」からどんな言葉が現れるのか見ていきましょう。


まず、ヒントを思い出してください。

・僕が詩人であること

・順番に並べること

・僕が素直ではないこと

の3つでした。

これだけで解けたら奇跡です。ホント。


これには、日本史、あるいは国語の古典の教科書で、見たことがあるだろう技法を使っています。

平安時代の貴族は、和歌を詠んで、その出来栄えを競っていました。現代でいうところの紅白歌合戦(さすがに大袈裟)みたいな感じだったそうです。あるとき詠まれた和歌のお題として、有名なものが、「起句にカキツバタを添えて和歌を考えよ」というものでした。

起句、というのは、5・7・5・7・7の最初の一文字、という意味です。その文字を繋げると、ひとつの言葉が浮き上がってくる。これを「折句」と言います。


僕の、詩の知人たちの間ではある時期、とても流行っていたんですね。

もちろんそのままじゃあ、すぐに解けてしまう…。頭を悩ませて、寝ました笑

次の日、起きてから閃いちゃいました。


「そうだ!分解しよう!」


ここで大事なのは、起句を “どこまで分解するのか” 。現代技術の登場です。PCで日本語を打つとき、ローマ字入力しますよね。起句をまずひらがなにして、さらにローマ字に分解。そして、頭の一文字だけを、すべての行で拾っていくんです。


1行目だと、こんなふうに。

「君→きみ→kimi→k」

これをすべての行に適用して、ひたすらに繋げていくだけ。


この物語に隠した秘密の言葉の意味、きっとわかったでしょう?


ーギミックの種明かし from Hide and Seekー

Exhibition Tour Hide and Seek、全日程が終わりました。

きっと日本で初めての、誰もやったことのない新しい写真展の形は、いかがだったでしょう。決して万人受けするようなものではないけれど、来場してくださった皆さんに楽しんで頂けたなら本望です。


この企画展では、写真は見えるように展示しましたが、詩は便箋に手書きして会場内の至るところに隠しました。それを探し出すことに始まり、更に、その詩に仕組まれた「秘密の言葉」のギミックを解いて、この物語の全体を創り上げていく。

本展のテーマは、「伝えたくても伝えきれなかった気持ち」であり、「記憶に残る展示にする」こと。写真に物語として詩をつけて、想像や解釈の自由を言葉であえて狭めることで、作品としっかり向き合う時間を設けました。


見て終わり、やって終わりじゃない。

そして、僕は作品全体の「半分」しか展示していません。


残りの半分は、フォトブックの中にあります。写真も詩もギミックも全て追加したのが、本という…いや、これじゃ語弊があるなあ。もちろん先に全編を作ってたので、フォトブックこそが、この企画展の全てです。「展示そのものを持ち帰れる」ようにするために、あるいは、展示に来ることが叶わなかった方のために模索した結果です。この表現なら、間違いなく記憶に残るでしょ。


僕は表現者としては、無名です。


SNSのフォロワー数なんて、正直、目も当てられないし、いままで創作してきて、写真の賞を一度取ったきり。そもそも僕は詩人なので、写真家には当てはまらないと思っていて、と言うより、色々手をつけ過ぎて何者と定義していいのか分からなかったんですよね。最近、人に「君はアーティストだね」と言われるようになって、ようやく、そう定義してもいいのかもしれないと思うようになりました。


写真を撮って長編の詩を書いてグッズのデザインをして、映像作品を制作する。ここまでならあるかもしれないけれど、カウンターでコーヒーを淹れて、カクテルシェーカーを振るに至るまで、アーティスト本人が手掛けてる展示なんて聞いたことありません。笑


ついでに、着座してドリンクをつくる人間にも、僕以外出会ったことないです。


いくら日本初かもしれない面白いことをやったとしても、有名人なら、きっとどこででいつやったって人は来るでしょうけど、僕みたいな無名人じゃ到底太刀打ちできません。集客がいかに大変か、思い知りました。他に取れる手段はあったんじゃないかと反省しています。

ただ、やったことに後悔は正直ないです。いまの自分はこんなもんだけど、いつかあのメディアに取材を申し込まれるくらいにはなりたいと、沸々思っているところです。


僕を昔から知っている知人に、こう言われたことがあります。

「ゆづくんの詩は、誰かに宛てた手紙みたいだね」と。


そうだと思います。


だって、カフェ"ポエム"の原型は、僕がカフェのマスター、読み手はそこに来店するお客という設定で、お題と飲みたいものを聞いて、その人のために書く短編詩が始まりだから。それからというもの、詩は書き続け、珈琲やお酒のいれ方、カウンターでの振る舞いを実践しながら学び、写真を知って、色んな出会いをして、いまがあります。


手紙という表現の手前、じゃあ、これは誰に宛てたんだい?という疑問は出てきて当然でしょう。僕はこれを“ある女性”に宛てました。一緒に旅をした、大事な“連れ”です。果たして待ち人が来たかどうかは、皆さんのご想像にお任せします。

僕は僕の経験(見聞きしたものを含む)を元にしか物語を書けません。そのまま書くのではなく、言葉を置き代えて、ギミックを使って隠していく。素直に言えない、へそ曲がりな性格なので。それは、今回初めて提供した、オリジナルカクテルにいたるまで徹底して。

香りと味の強いものを選んで、恋の情動を物理的に表現したつもりです。事実、あのカクテル、おそらく度数だけで言えば、炭酸で割っているのにショートカクテル並。シロップの彩りと甘さで誤魔化したんですから笑


次のことは、うっすらぼんやり考えています。

返事のない手紙なんて、寂しいし。


それに、この企画展に協力してくれたみんなのことを、もっとたくさんの人に伝えたい。僕にとって、すごく大事で、大好きだから。完成形は、皆さんの想像をきっと超えていくものになるだろうと思っています。そこまでやって、やっと全貌になる。枠には絶対に囚われない。僕1人の手には到底負えないから、その日が来たら、僕と一緒に走ってください。


本来であれば、お一人ずつお伝えするとことですが、本文をお礼に代えさせてください。

本展に携わってくださったすべての皆さまへ、本当にありがとう。


穴場で、コーヒーと春の空を待ち侘びて。

カフェ"ポエム" 店主 星乃 祐月


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Interactive Exhibition Tour Hide and Seek

2024.2.13 tue. - 18 sun. 

at Meizan-town,Kagoshima  Gallery POLANCCA

2024.3.23 sat. - 24 sun.

at Shibuya,Tokyo   Gallery Aoyama Iyasaka 

 Photo by 桜乃*みるくてぃー @SAKURANO2010(X / Twitter)