blues

「貴方って、うっかり消えてしまいそうで怖いです」


君にそう言われても、仕方がない

誰も側に居ない夜に、唐突に支配されるから


僕は、ついうっかり希望なんてものを持ってしまう

生きていることを許されたいと思ってしまう

これまでの世界で、それは許されなくて

考えることのすべてを止めようとした

諦めれば楽になるんだと、何度だってこころを潰した


傷が傷かどうかさえ、判断がつかなくなった


僕が声を消してしまえば、誰も傷つかなくて済む

僕に声が聴こえなければ、傷つけられても気付かない

僕が傷に気付かなければ、僕の痛みを君は知り得ない


そうやって僕は、僕を組み伏せる

それで、いいんじゃないかって


きっと僕は、このこころを君に掴んで欲しい

堂々と踏み込んで欲しい

陰鬱なこれを、馬鹿だと罵って跡形もなく壊して欲しい

「貴方は、うっかり生きていていい」って、

何度だって言って欲しい


僕の一生を掛けたとしても、もう君を嫌いにはなれない。


—blues —

A recollection with you

カフェ“ポエム” since 2010.11.27

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