home
家という場所が嫌いだった
自分の部屋でさえ、何をしてても落ち着かない
両手両足を縛られている気がして
休みの日には出来る限り外に出た
カフェで友達に会って話してみたり
僕を知らない街まで行って、新しい出会いを求めたりした
生きているのに、全然満たされなかった
それどころか向こう側のきらきらが眩しくて
自分が消えてしまいそうになった
大人になって
それなりに自由になった自分は嫌いじゃない
嫌いじゃないけど
どこか付き纏ってくる不安みたいなやつは
相変わらず嫌だった
仕事と生活の狭間で、満たされては失っていくのって
自分のこころばっかりだって、分かっちゃった
よく分からないけど生きちゃった
でも、もう家出なんて必要ない
毎日、ご飯が美味しいって
僕らだからだって
またクサいことを口走りそうになる
お互いに守りたいものがある
「ありがとう」って言いあう
今日も生きよう。ね。
— home —
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