time and tide

何かを手にするたび

何かが零れ落ちていく


すべてを手にするなんて、とても傲慢なことで

そう易々とはしてはいけないのかもしれない


「おはよう」の文字に救われた

たった1日が、なぜか1週間くらいに感じた

メッセージの理由は確かに聴いたのに、

記憶の鍵は、もう手渡してしまっていた


ふと視線を感じた


僕の目に、何かを読み取ろうとしている気がしたから

いま僕が何を考えてるか聞いてみる

「わかりません」

と笑って言う。内心それなりにズッコケながら、

「君を可愛いと思ってるんだよ」

と意地悪めに言ってみる

「それは分かってます」

なんて返されて、内心で総ツッコミを入れたところで、

今日も、無事に声が出せなくなる


実のところは、昨日の詩に書き足すことを整理しながら、

どんなふうに届くのかなあって、思ってた

君のどこをどれだけ愛しているか、僕の貧弱な語彙力では到底伝えきれない

誤魔化したわけじゃ、ないからね


「どんだけ好きなんだよなあ」

と聞こえよがしの一人言を、微笑みだけで受け流して

僕らはまた、それぞれになる


視線で会話をしてみた

いつものように「なんだよ」とも聞かない


僕は君の好きなところを見て

君が僕の好きなところを見て


そうして視線を送って受け取って

慣れないまま、ふたりで照れあった


未来まで、抱きしめたくなった。


— time and tide —

A recollection with you

カフェ“ポエム” since 2010.11.27

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