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君のことを気配で感じることがある


いつでもってわけではない

必ずってこともない

ただ本当に、何気なく


明日は珍しく

僕の方が、朝早く発つ日だ


お風呂をどうするか逡巡して

結局、入ることにする

ご飯も一緒だったし、明日の話もしていたし

今夜は、大人ひとりだろうなあと思った


風呂上がり、不意に不安が立ち込める

君の気配がどこにもない

伝わらないにしても、この胸騒ぎは…?


直後、違う気配がして、僕は驚きを隠せなかった

いや、そんなまさか…?

自室の前に立って、僕のそれは確信に変わった


布団の中の君は、僕の色々を他所に

あろうことかニヤリと笑っていた


ただ呆気に取られて、言葉という言葉が出て来ない

「何となくそんな気がした」

痺れきった頭で絞り出せたのは、それくらいだった


「嬉しいでしょ?」

「当たり前じゃん」


それから、温もりに、すべてを預けた。


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A recollection with you

カフェ“ポエム” since 2010.11.27

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