窓際で 編ーその7ー Shiho side.
あたしは、二人をじーっと見ていた。
なんだか、すごく仲良くないかなぁ?
不意にこっちを向いた祐月さんが、焦った顔をした。置いてきぼりにしてごめん、だけじゃない。何だろう、ごめんって目が訴えてるような…。
「何ですか?」
「えっと…ごめん」
「大丈夫ですよ」
と言った自分の声がちょっと怖かった。
「ちょっと、あたしにも見せてください」
「う、うん」
祐月さんの書き込みは、未夜さんの言うとおり、ちゃんと読めなかった。
「待っててください。あたし書き直しますから」
「ゆづくん、帰りにちゃんと労ってあげなよ?」
「は、はい…」
祐月さんが狼狽えているのを横目に、あたしは書き直す。少し経ってから、未夜さんに見せてみた。
「こ、これ完璧!ねえ、ウチ来ない?」
「未夜さん、それだけは勘弁してください」
「なーに焦ってるの、そんなことしないって」
と言い合う二人がやっぱり、羨ましい。
何だろう。分からないけど。
「それじゃあ、次生まれてきたときに、未夜さんのところに行きますね♪」
「もう、かわいいっ」
悪気ないんだ…と思いながら、頼れるお姉さんみたいだなあとも思った。
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