cuddle

喧嘩なんて、できればしたくない

いつか、仲直りで収まらなくなったら

そう思うと、ひどく怖い


新しい生活は、もう来月に迫っている


とはいえ、仕事を理由に家事を放置した結末は

すでに見てしまっている以上

心配がないなんて、大嘘を吐くわけにもいかなかった


僕はすこしずつ君に家事を預けることにした


今朝もひとつふたつ忘れて行ったけれど

やり始めたことに文句でも言おうものなら

仕事してるんだからと

一蹴されてしまうのは目に見えている


でも、来月からは言い訳になってしまう


君の時間は、君だけのものじゃない

朝の時間は、僕にとっても必要だと

分かっていてそうするなら、確信犯以外の何者でもない

それでも家のことをするのは、僕が落ち着かないからで

君任せにした自分の所為でしかない

やってしまえば落ち着くと

片付けてしまった僕の所為でしかない


唐突に僕がいなくなったらどうするんだろう?

ふと思った


料理の「り」の半分も教えてないのに

掃除の「そ」の半分も教えてないのに

アイロンの「あ」さえ教えてないのに


洗濯しっぱなしのヨレたシャツで仕事をして

疲れて帰って気力が出ない日々を繰り返して

休みだって、自分のために使うんだろうなあ


そんな情けない大人になることを

きっと君は望まなくても手にしてしまう


想像に難くなかった


口酸っぱくお節介お兄さんをやっても

君のためにはならない


ちゃんとふたりで立って歩きたい

いまはその練習週間だと

僕はかっこいい君が好きなのだと

喧嘩してでも、分かって欲しかった。


—  cuddle —

A recollection with you

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