眠気

どうにも考えごとが頭を駆け巡ってしまって

気付いたら外は、薄明るくなっていた

君はずっと、僕にしがみつくように寝ている

眠れなかった理由は、それではないけれど

そうしないといけないような

夢でも見ているのかもしれないと思った


出来ることなら安眠していて欲しんだけど

いつもそうとはいかなくて、なんだかもどかしい


孤独じゃないのに、こころ細くなる

眠ってしまえばいいって言った

君の理屈は、最適解かもしれないのに

やり過ごす手段として選べなかった

普通に生きていられたら

まずこんなことで悩むことなんてないのに

そう返事して困らせてしまうことだって

普通に生きていられたら、きっとないのに


ただ僕は、普通のひとを演じられても

なれそうにはないというか、多分なれない


僕は僕だけを守って満足するような

そんな人間にもなれなかったし

君だけを幸せにできればそれでいいって

思えるような人間にもなれなかった


目には見えない傷だらけでも

生きてしまったのは、僕だから

見つけてくれたのは、君だから

背中あわせになった夜でも

億劫になりながら差し出しあった後ろ手を

ちゃんと探し出して、そっとふたりで眠りたい


起きたら炊飯器のスイッチ入れなきゃなあ

炊き立てのご飯を一緒に食べるんだ…


やっと来てくれた眠気に、身を任せた。


—眠気—

A recollection with you

カフェ“ポエム” since 2010.11.27

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