キッチン
僕らにとってのキッチンは
ふたりの朝の待ち合わせ
寝起きの悪い君には
淹れたてのコーヒーをお見舞いしたくて
すこしだけ早起きをする
ようやく起きてきた君と
並んでご飯を用意する
寝惚けて瞼が上がらない
お皿とカップを用意してもらって
それぞれよそって持っていく
食卓は、いつも斜め向かい
真向かいよりは良いらしい
たしかに色んな君を見れるから
得した気分になれるなあって
そんなこと言ったら
笑われるんだろうなあって
でも笑ってくれるならいいかって
良い日も嫌な日も
お互い掬って生きていけるから
それでいいやって、思うんだ
僕らにとってのキッチンは
ふたりの夜の交差点
仕事帰りの君と
好きになったビールを片手に
語り合う時間なんだ
僕はつまみを用意して
君は食卓に缶を置く
ふと視線を感じて見やると
やっぱりニヤニヤしてるなあって
そんなこと言ったら
照れちゃうんだろうなあって
でも照れて欲しいからいいかって
大好きで想いあって
お互い守って生きていけるなら
それでいいやって、思うんだ
休みの日 ふたりで出掛けるとき
ギリギリを攻めるスリルだっていい
行き先は、いまと少し先の未来だ
僕の夢は、ちゃんと叶うよ
君の夢も、ちゃんと叶うよ
準備できたかい?
それじゃあ、行こうか!
そんなこと言ったら
喜んでくれるだろうかって
でも喜んでくれたらいいなって
良い日も嫌な日も
お互い隣で生きていけるから
それでいいやって、思うんだ。
—キッチン—
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