ギミックの種明かし from Hide and Seek

【はじめに】

ここには、企画展「Hide and Seek」に含んだギミックの種明かしを書いていきます。

ネタバレ待っての人は、見ないでね。


さてさて、「秘密の言葉探し」は、会場で解くのも去ることながら、フォトブックだけ見ても簡単には解けないように作りました。でも、ロジックが分かればツルッと解けちゃうんですけどね…。ただ、このギミックは、全会期通してわずかに2人しか正解に辿り着けなかったということで、やはり激ムズだったことに変わりないでしょう。


正解に辿り着くためには、まず、4編の詩のどれにギミックが含まれているのか、から解き明かさないといけません。これはもう素直に、「こたえ - Answer - 」です。

何故、最後かは単純。4編目の撮影後、詩を書くときにこのギミックを思いついたから。これじゃ、手前の3編にギミック乗せようがありません。


では、「こたえ - Answer - 」からどんな言葉が現れるのか見ていきましょう。


まず、ヒントを思い出してください。

・僕が詩人であること

・順番に並べること

・僕が素直ではないこと

の3つでした。

これだけで解けたら奇跡です。ホント。


これには、日本史、あるいは国語の古典の教科書で、見たことがあるだろう技法を使っています。

平安時代の貴族は、和歌を詠んで、その出来栄えを競っていました。現代でいうところの紅白歌合戦(さすがに大袈裟)みたいな感じだったそうです。あるとき詠まれた和歌のお題として、有名なものが、「起句にカキツバタを添えて和歌を考えよ」というものでした。

起句、というのは、5・7・5・7・7の最初の一文字、という意味です。その文字を繋げると、ひとつの言葉が浮き上がってくる。これを「折句」と言います。


僕の、詩の知人たちの間ではある時期、とても流行っていたんですね。

もちろんそのままじゃあ、すぐに解けてしまう…。頭を悩ませて、寝ました笑

次の日、起きてから閃いちゃいました。


「そうだ!分解しよう!」


ここで大事なのは、起句を “どこまで分解するのか” 。現代技術の登場です。PCで日本語を打つとき、ローマ字入力しますよね。起句をまずひらがなにして、さらにローマ字に分解。そして、頭の一文字だけを、すべての行で拾っていくんです。


1行目だと、こんなふうに。

「君→きみ→kimi→k」

これをすべての行に適用して、ひたすらに繋げていくだけ。


この物語に隠した秘密の言葉の意味、きっとわかったでしょう?


ーギミックの種明かし from Hide and Seekー

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