秋彩色の君と。

昏い砂に虚空の花弁(かべん)
夏の海に、白いワンピースに濃茶の髪を揺らした君は
まだ1歩、2歩くらい先で
僕を振り返って笑いかけてくる

眠らせておいたフィルムが目を覚さなければ
彩ることを知らずに、きっと綺麗な記憶のままで
いてくれたんだろうね

夢なら良かった

君がいない、つまらない日々がずっと続いて
僕が生きた証が、ひとつずつ消えていったこと

秋彩色(あきさいしょく)の君は、一際輝いて見えて
笑いかける僕の、もう1歩、2歩後ろに。

ー秋彩色の君と。ー

A recollection with you

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