花束 — しあわせ —
これまでのことを想い出すには、時間はそれほど掛からない
代わりに、溢れ出した記憶を1ページずつめくっていくのが惜しいと思ってしまった
お気に入りのドラマが終わるときの寂しさとは似ても似つかない
これは私の物語だから、見返してあの時間を過ごし直すことなんて
現実には、できようもないし、きっとしなくていい
ずっと大切にして明日を生きていたいから
置いていくことは、私、絶対にしないよ
君と向き合うたび、正解がわからなくてたくさん泣いた
でも、君に会える日は待ち遠しくて、そのときが楽しくて嬉しくて
たくさん笑った
辛い時、何度も支えてもらったから、返していけるように頑張った、と思う
私の言葉に、お世辞にも自信があるなんて言えないけど、どうだろう…?
でもね、君が教えてくれたこと、ちゃんと覚えてるよ
無色透明だった種が、ひとつずつ色鮮やかに芽吹いていく
葉が増えて大きくなって、いくつもいくつも花をつけて
気付けば、いつかの後悔なんて楽勝で超えていけるくらいの
両手で抱えきれないくらいの花束(しあわせ)になってる
ありがとう、なんて、どれだけ言ったって足りない
いまくらい、笑いながら泣いても…許して、欲しい…なあ…
ああ、もう。
花束—しあわせ—
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