あとがきー写真展「綴る」ー
1月1日、Instagramに訪れたDMを見て、僕は信じられない思いでいっぱいでした。
写真展出展のお声掛け。しかも、名古屋から。何度かお相手の元に足を運んでいたわけでもなく、本当に初めまして。
どこぞにも書きましたが、僕は詩人であってカメラマンではないし、そういう意味では余計に無名な人間だと思っていたので、すごく嬉しくありながらも、夢なんじゃないかと思っていました。すぐにお返事出せなくて本当にごめんなさい。怖がりなもので。
この写真展のタイトル「記憶も想いも・・・写真展 綴る」
詩人の僕には、これ以上ないタイトル。まさに僕の表現は、この文言に完結すると言っても過言ではありません。和綴本に仕上がるということで、これは服装も「和」に合わせてしまおうと思って、衣装は着物に決めました。
丁度、着物の話をしていたのを思い出して、モデルは、お赤飯さんにお願いしました。
撮影は1月末。
撮影地は、埼玉の小江戸、川越。
少し早いけど、熱海桜の満開や河津桜の開花が聞こえてきていたので、春をイメージしました。着物はそのイメージで、僭越ながら僕が選ばせて頂きました。
一応和服に合わせた格好をして行ったんですが、お店のスタッフさんからの促されるままに、急遽僕も着物を着ることに。急いで選んで、オールブラックにキメました。褒められる割に、誰も撮ってくれなかったので、僕のピン写真は1枚もありません…
折角着たのに、なんてこったい…笑
さてさて、今回の作品タイトルは「scent」
良い香り・香水、という意味です。サブテーマは、綺麗さ・機微。
綺麗さは言わずもがなですが、機微は「表面上は分かりにくい、こころの微細な動き」を指します。ある意味では秘密、と言い換えてもいいかもしれません。川越の街を歩きながら、様々変わっていく表情を1冊に収めました。
僕は、人の匂いにとても敏感です。人間味と言い換えたら分かりやすいでしょうか。その直感が外れることはありません。過去にあったこと、いまのこと、未来に対しての考え方。性格とか、思ってることとか。目を見れば嘘が分かるし、言葉にも嘘をつけない。付き合いが長くなればなるほど、なんとなく分かってくるものかもしれない。
そういう類の「匂い」です。
大事だと思ったものを、ちゃんと大事にしていけたらいいなあ。そんな願いも込めて。
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