空(そら)

行く宛てがないとき、僕は海を見に行きたくなる。徒歩30秒で、海を見られるところに住んでいるけど。

いつもと違う場所から、沈む太陽を眺める。
ファインダーから見える景色は、嘘をつかない。光をちゃんと捉えてくれる。
僕の目は、あるいは、シャッターを押す僕の手は、嘘つきではないと言えるだろうか。

時々怖くなる。

言葉ひとつ、所作ひとつ、それらがいま、誰かの望みを失くしていやしないか。自信のなさが、自分さえ殺していやしないか。

変えられるのは、現在とその先だけで、綴れるのは過去だけだ。

生かされてるんじゃない。生きている。

勿体ない生き方だけは、出来ない。
ひとりでは、生きられない。

本当に見たいのは、海じゃなくて空なんだ。

A recollection with you

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